肺高血圧症の検査・診断

肺高血圧症が疑われる場合に、どのような検査によって診断や治療が行われるのか紹介します。

診断の流れ

まず、病歴、主訴、身体所見などの問診を行います。息切れなどの自覚症状から肺高血圧症が疑われる場合や、症状が無くとも肺高血圧症を合併するリスクが高い膠原病などの病気を持っている場合に、スクリーニング検査を行います。
スクリーニング検査により肺高血圧症が強く疑われる場合には、本当に肺高血圧症であるか、第1~5群のどの分類であるか、重症度はどれくらいか、などの精密検査を行い、肺高血圧症の診断を確定します。

スクリーニング検査・精密検査に
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重症度評価

肺高血圧症の診断の他、治療方針を決定するために重症度を評価します。
重症度の評価は、主に自覚症状の程度に応じてNYHA/WHO肺高血圧症機能分類による評価や、6分間歩行試験の結果などを用いて総合的に行います。6分間歩行試験ではどれくらいの運動ができるかを確認します。
肺動脈性肺高血圧症(PAH)ではNYHA/WHO肺高血圧症機能分類による重症度に応じて治療に用いるお薬の種類が選択されます。近年、PAHと診断されてから早い段階でお薬を併用されるケースが増えています。それにより、治療成績も向上してきています。

肺高血圧症機能分類

NYHA心機能分類
I度 通常の身体活動では無症状
II度 通常の身体活動で症状発現、身体活動がやや制限される
III度 通常以下の身体活動で症状発現、身体活動が著しく制限される
IV度 どんな身体活動あるいは安静時でも症状発現
WHO肺高血圧症機能分類
I度 身体活動に制限のない肺高血圧症患者
普通の身体活動では呼吸困難や疲労、胸痛や失神などが生じない。
II度 身体活動に軽度の制限のある肺高血圧症患者
安静時には自覚症状がない。普通の身体活動で呼吸困難や疲労、胸痛や失神などが起こる。
III度 身体活動に著しい制限のある肺高血圧症患者
安静時に自覚症状がない。普通以下の軽度の身体活動で呼吸困難や疲労、胸痛や失神などが起こる。
IV度 どんな身体活動もすべて苦痛となる肺高血圧症患者
これらの患者は右心不全の症状を表している。安静時にも呼吸困難や疲労がみられる。どんな身体活動でも自覚症状の増悪がある。

日本循環器学会:肺高血圧症治療ガイドライン(2012年改訂版)より改変

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